80%以上の方が老後に不安を感じていて、不安内容のトップにお金の心配を上げています。

年金で足りる?

65歳以上になって、公的年金でやっていけるのか不安を抱く方がほとんどですが、具体的な不安の内容をみると、「公的年金だけでは不十分」が83.7%と最も高く、以下「日常生活に支障が出る」(49.9%)、「自助努力による準備が不足する」(39.5%)、「退職金や企業年金だけでは不十分」(36.2%)の順となっています。
<生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成25年度>
  • 夫婦の平均生活費は27万円、最低必要額の平均値は22万円 年金額から逆残して、その範囲内で暮らそうと考えている家庭も多いと思います。
  • 夫婦の平均年金受給額:国民年金11万円、厚生年金22万円 これに国民年金基金や企業年金が加わりますので、働き方によって年金は大きく異なります。
  • 65歳以降30年生きるとすると、単純な不足額は以下の通り大きなものです。 国民年金の方 (27-11)X 12 X 30 =5,760万円 厚生年金の方 (27-22)X 12 X 30 =1,800万円 サラリーマンは65歳以上になるとほとんどの方は定年を迎え、収入の道を断たれますが、自営業、農業、漁業に従事されている方は健康年齢の間は働けることになりますので、単純には比較できません。

老後のお金

夫婦二人の生活費については老後の最低日常生活費 夫婦2人で老後生活を送る上で必要な最低日常生活費をみると、平均額は月額で22.0万円となっていて、その分布は「20~25万円未満」が32.3%と最も多く、以下「25~30万円未満」、「30~40万円未満」がともに15.8%となっています。
平均の最低日常生活費の意識は22万円ですが、65歳以降30年生きた場合、総額は 7,920万円になります。
老後のゆとりのための上乗せ額
経済的にゆとりのある老後生活を送るための費用として、老後の最低日常生活費以外に上乗せが必要と考えられている金額は平均で月額13.4万円となり、その分布は「10~15万円未満」が35.2%と最も多くなっています。 ゆとりのある老後には「30~40万円」という意見が30%くらいになるようです。 総額では1億8百万円~1億4千4百万円になります。
年金だけではこの金額を得るのは無理ですから、誰もが不安を感じると思います。そもそも年金の将来性は、国が選ぶ大借金の清算の仕方によって左右される最も大きな不安の上に有ります。
ちょっと余裕のある27万円は平均的な日常生活費ではないでしょうか。

老後の健康

2番目の関心事は健康です。平均寿命は概算で男性81歳、女性87歳で健康寿命は同じく概算で男性71歳、女性74歳だそうです。
つまり、男性は71歳から81歳までの10年間、女性は74歳から87歳までの13年間は厚労省が云っている”日常生活に制限のある「不健康な期間」”を過ごすことになります。平均値ですから病気によってはもっと長くなる方も大勢おられます。この「不健康な期間」を過ごすには、バリアフリーの環境や誰かの支援が必要になります。
遠方に住むご家族が職を辞して同居して支援することもあるでしょうが、働き盛りに職場を変更すれば相当給料がダウンする恐れがあります。慌てて同居したものの、仕事が見つからず親の貯金や年金が収入の柱になるケースも最近報道されています。
いずれにしても、ピンピン・コロリは一握りの少数派であり、自分にも長い「不健康な期間」が有ると考えないといけないようです。

自分は自分

これから平均の生活費、ゆとりのある生活の生活費などを見たり、お隣やご近所の生活やそれを支える収入源などを知ると、ため息をつくしかない、旦那さんに愚痴をぶつけるしかないお宅も多いと思います。 

しかし、平均値より少ない方の方が人数は圧倒的に多い、厚生・共済年金に加盟出来なかった方で国民年金夫婦で月額11万円の方も少なくないです。自分は自分の貯金と資産そして年金や貯金の範囲で生活するしかありません。

65歳時の状態

サラリーマンだった方は65歳になって、年金を貰い始めた時(奥さんも65歳になってから支給です!)どれだけお金や換金出来る資産があるかです。
  • 住宅・学資・車などのローンは完済している。
  • 家の外装、水周り、屋根修理は終わったばかり、15年毎のメンテナンスも必要ない。
  • 夫婦とも両親の介護の負担は無い。
  • 夫婦とも体の心配な部分は無い
  • 子供は自立して、忙しくしている。
こうして見ると身の回りには様々なリスクがあり、普通に暮らすと言うのも、相当運が良くなければ得られない事だと頷けます。